<日本ハム0-4オリックス>◇25日◇札幌ドーム

 日本ハムが、今季ワースト&6年ぶりの7連敗を喫した。先発のケッペルが、2回にオリックスT-岡田に15号ソロを浴び、4試合連続で先制点を奪われると、中押し、ダメ押しと突き放された。打線は5安打に抑えられ、2試合連続の完封負け。9月は5勝15敗1分けと大失速。巻き返しを期していた半月ぶりの札幌ドーム3連戦で1勝もできず、本拠地に限れば、10年ぶりの9連敗となった。首位ソフトバンクとのゲーム差は10・5に広がり、3位オリックスとは3・5に縮まった。

 罵声こそないが、ファンは怒りに肩を震わせた。左翼スタンドから発せられた「気合を入れろ!」の大コールも、勝敗を左右するには至らなかった。敗戦後、約30分の緊急コーチ会議を行った梨田昌孝監督(58)も、足取り重く、報道陣の前に姿を見せた。「先取点も、追加点も、ダメ押しも取られた。いいところがなくて申し訳ない。0点では勝てない。(打線が)つながらなかった」。シーズン最終盤のこの時期に、今季ワーストの7連敗。受ける衝撃は、大きい。

 打線は、2試合連続で沈黙した。糸井が3安打と1人気を吐いたが、前後がつながらない。4回2死二、三塁の最大の好機には、中田が空振り三振。「甘い球はあったけど、仕留められなかった。自分の技術のなさ」と責任をかぶった。わずか5安打で22イニング連続無得点。試合中に組んだ円陣では、この日最速154キロのフィガロ攻略へ「コンパクトに」と指示が出たが、その後もスコアボードには「0」だけが並んでいった。

 ひたひたと迫る3位オリックスとのゲーム差は、ついに3・5に縮まった。クライマックスシリーズでも当たる可能性のある相手に、本拠地で3連敗というのも、痛い。試合後は各担当コーチが、個別に選手たちを呼んで注意を与え、奮起を促した。

 首位ソフトバンクと3ゲーム差で突入した逆襲の9月。5勝15敗1分け借金10と急ブレーキがかかり、その差は10・5に広がった。そして、3位の足音が、耳に入る。梨田監督は「今、状態はよくない。踏ん張らないと。耐えどき?

 もう、耐えすぎてしまっているけど…。もう1度イチから、頑張っていかないと」。チームカラーでもある「野球を楽しむ」姿勢が、消えている。【本間翼】