<広島0-2阪神>◇24日◇マツダスタジアム

 阪神金本知憲外野手(43)が早くも21年目のシーズンへ“始動”した。シーズン最終戦が行われたこの日、試合前に広島市のジム「アスリート」で約1時間のトレーニングを行った。今後も、細かいスケジュールこそ決めていないものの、日を置かずトレーニングを継続する。

 現役続行について「まだ分からんよ。ボクは引退しても一生トレーニングをするんです。俺のことはいいから、新井さんをかまってやれ!」と笑い飛ばしたが、行動がすべてを物語っている。

 シーズン最終日とは思えない鬼気迫る表情で、スクワットや肩回りの強化などハードメニューをこなした。すべては来年の完全復活を目指してのことだ。

 昨年3月に右肩棘(きょく)上筋断裂の大けがを負った。今季は復活と引退をかけて臨んだシーズンだったが、右肩が思ったように動かず、低迷が続いた。それでも日ごとに回復を続け、チーム4位の12本塁打。試合を決める勝負強さを発揮し、右肩も打撃の調子も、来シーズンへの展望が開けている。今季最終打席は8回、代打で二ゴロに倒れたが、金本は歩み続ける。【柏原誠】