「1番中田」-。来季から指揮を執る日本ハムの栗山英樹監督(50)が7日、仰天の“妄想スタメン”を披露した。

 この日、札幌市内のテレビ各局を出演してまわった新指揮官。開幕予想スタメンを問われると、独自のプランを次々と明かしていった。中でも目を引いたのが、キーマンに挙げた中田翔内野手(22)の1番起用。意図は、こうだ。「バッターは打順で打ち方が変わる」。打者としての幅を広げてほしいとの思いから、先入観や野球のセオリーにとらわれず、キャンプインを迎えるつもりでいる。「打順はいろいろ考える。すべての可能性を考えて、つぶしていく。自分の頭の中を、少し公開しただけです」と照れくさそうに話した。

 小さい頃から4番を任されることが多かった中田は「えっ?

 俺、1番なの?」と素直に驚きを表した。「1番は打ったことないからね。試してもらえるのはありがたいけど」。中学3年時は50メートル6秒という俊足も「今は当時ほど速くない」という。栗山監督の意図は、出塁を求められる打順に対応することで得られる経験であり、成長だ。「試行錯誤。そのプロセスが大事」という指揮官の思いに、選手たちはどれだけ応えられるか。【中島宙恵】