セ・リーグを面白く、熱くする新球団の1年目が幕を開けた。中畑清監督(57)を迎えたDeNAが、今季のホームゲームで4年ぶりにピンストライプのユニホームを着用することが12月31日、分かった。日本一となった98年時にも採用されていた縁起の良い勝負服で初めてのシーズンに挑む。中畑監督は船出への決意を書き初めで披露。「熱い絆」としたため、球団一丸でチームを立て直し、4年連続の最下位から浮上する覚悟を示した。

 今季のハマスタではピンストライプのユニホームをまとった監督、選手らが躍動する。スタートラインに立ったDeNAが選んだのは、球団名が横浜大洋ホエールズから横浜ベイスターズに変わった93年に採用された縦じまだった。

 池田純社長(35)は新ユニホームのテーマを、チームロゴと同じく「継承と革新」と表現。球団最長の16シーズンにわたって親しまれたデザインを4年ぶりに復活させた。「昔からのファンの方々にも受け入れてもらえるものがいい」と話しており、往年のファンからの支持も意識した形だ。

 関係者の話を総合すると、新しい勝負服は、白地に紺のストライプを基調としており、胸にはチームロゴが据えられる。袖にはロゴにも使われている淡い青の“DeNAブルー”があしらわれるという。帽子は紺で、09年から「B」のみだったマークに、4年ぶりに星が加わる。日本一という栄光を知る伝統に取り入れられた、新球団の新たなカラーとチームの象徴であるスター(星)の復活。池田社長は「12球団並んでも遜色ないものにしたいし、やっぱり横浜なので、粋じゃないといけない。いいデザインになってると思いますよ」と自信をのぞかせた。ビジター用はピンストライプではなく、紺基調のデザインとなる予定。1月下旬の新入団選手発表会見で、お披露目される見込みだ。

 身にまとう新ユニホームが固まり、始動準備も整った。紋付きはかま姿で書き初めをした中畑監督は、「熱い絆」という言葉に決意を込めた。「チームは家族であり、仲間。新たなスタートを切る思いを、絆という言葉に詰め込んで力を発揮できれば、ファンもついてきてくれると思う」。

 勝負に臨むのはユニホームを着た現場だけではない。求めるのは情熱に満ちた一体感。指揮官は「スタンドが熱くなって、ベイスターズは変わったぞ、と言われるように頑張らないと」と意気込む。たとえ厳しいシーズンとなっても球団、そして横浜が一丸となれば乗り切れる-。新生横浜の熱い戦いが、いよいよ始まる。【佐竹実】