楽天岩村明憲内野手(32)が「一塁」も視野に、再起をかけたシーズンに挑む。3日、愛媛・宇和島市内の丸山球場で始動した。フリー打撃後に、後援会メンバー、宇和島東高OBらと行ったチャリティー試合。向かった守備位置は慣れ親しんだ三塁や二塁ではなく、一塁だった。「選択肢はあったら広がるのかなと。野球人生を考えたときに後悔はしたくない。自分のできることをやっていきたいので」と覚悟を示した。

 楽天移籍1年目は打率1割8分3厘と低迷し、2軍落ちも経験した。昨年夏場に首脳陣から一塁案を出されており、グラブを新調。出場機会はなかったものの、「昔なら(一塁は)100%断っていた。受け入れないといけないときは受け入れないといけない。野球選手は試合に出ることが大事なので」と、年始早々の一塁練習に決意が表れていた。

 今年のテーマとして「心新」という言葉を挙げた。「心新たに、1日1日を迎えていきたい」と前を向き続ける。現状では二塁の内村、遊撃の松井以外の内野は、レギュラーが白紙の状態。岩村は「去年の繰り返しはできない。巻き返すしかない、やるしかないという気持ちです」と、言葉に力を込めた。【斎藤庸裕】

 ◆楽天の内野陣

 現時点でポジションが固まっているのは二塁の内村、遊撃の松井。岩村は三塁であれば、草野、高須らと争うことになる。一塁はガルシア、西武から獲得したフェルナンデスらに加え、さらに調査を進めている左の大砲が加わる可能性がある。助っ人外国人との激しいレギュラー争いとなりそうだ。