ヤクルトが外国人「第5の男」として、台湾リーグ兄弟エレファンツに所属するオーランド・ロマン投手(33)を最有力候補にリストアップしたことが5日、分かった。186センチの長身から150キロに迫る直球を誇る本格派右腕で、昨季は先発で16勝6敗。同リーグ2年連続で最多奪三振を記録した。プエルトリコ出身で、99年にメッツ入団。06年WBCには、プエルトリコ代表として出場している。

 獲得が決定すれば、球団にとっては待望の先発投手の補強になる。昨季は館山、由規、村中ら先発の相次ぐ離脱により、最大10ゲーム差を中日に逆転された。昨年オフから、先発の補強は現場サイドから強い要望があった。既に新外国人として外野手のミレッジを獲得し、バレンティン、林昌勇、バーネットは残留。先発可能な助っ人は1人もいない状況だった。

 球団側は、複数の候補選手と交渉を続けてきたが、年内契約には至らなかった。現状では、ビザ等の関係で2月1日のキャンプインには間に合わない見込みだが、キャンプ中の合流を目指して交渉を続ける。日本人にはなじみ深い響きの「ロマン」が、ヤクルトの救世主になれば頼もしい。

 ◆オーランド・ロマン

 1978年11月28日生まれ。プエルトリコ出身。インディアンヒルズ・コミュニティ大から99年ドラフト31巡目でメッツ入団。オリオールズ、ブルージェイズなど米大リーグのマイナーで10年間プレー。メキシカンリーグなどを経て、10年から台湾・兄弟に移籍。1年目に12勝、昨季は16勝6敗で防御率3・36。186センチ、95キロ。右投げ右打ち。