阪神能見篤史投手(32)は今季の「自身2桁貯金」が目標だ。8日、兵庫・尼崎市内で催されたイベントに参加。「(スコアが)1-0、2-0の試合になることも多い。年々、求められるものが高くなり、やりがいがある」と話した。

 エース級の投手との対戦が多いが、ひるまない。昨季は12勝9敗で、3勝の貯金を作った。今季、V奪回を果たすためにも、さらなる上積みの必要性を感じている。能見自身のシーズン最多貯金は10年の8勝(8勝0敗)だ。2桁貯金を達成すれば阪神では優勝した05年の下柳以来となり、おのずと頂点も見えてくる。

 「なるべく長く投げたいです」と話すように、救援陣の負担を減らすべく大黒柱として自覚を口にした。この日、イベントのオークションではホーム用ユニホームが15万1000円で落札。和田監督ら6人の参加者で最高額だった。期待も感じ取り「昨年4位に終わって選手は悔しい思いを持っている。今年しっかりぶつけたい」と意気込んだ。

 ▼能見が今季2桁貯金を達成すれば、阪神では05年下柳剛の12(15勝3敗)以来17人目(31度目)。球団初は37年秋の西村幸生で、15勝3敗の貯金12。球団最多の貯金は39年若林忠志の21(28勝7敗)で、64年バッキー20(29勝9敗)が続く。なお2桁貯金回数の球団最多は、村山実の5度(61、62、65、66、70年)。