阪神桧山進次郎外野手(42)が16日、米グアム自主トレを再開した。骨折していた左鎖骨の定期検査で一時帰国していた。この日は雨にたたられたが、天気が回復すればすぐに片手スイングを解禁予定。大幅な出遅れが心配された「代打の神様」がようやく商売道具と“再会”を果たす。

 南国にふさわしいTシャツに短パン姿のラフな姿。朝から雨が落ちる悪天候だったが、再びグアムの地にやってきた桧山の顔は晴れわたって見えた。

 「再検査もしたし、順調です。技術的なことをしたかったので暖かいところでやろうと思った」。

 グアムに舞い戻った理由をこう明かした。4日から5日間、後輩の浅井、上本や個人トレーナーの仲田健氏らとともに恒例のグアム自主トレを行った。キャッチボールを解禁するなど確かな手応えをつかんでいたが、今回はまた気持ちが違う。バットという相棒と存分に触れ合えるのだ。

 12日に大阪市の病院で定期検査を受け、左鎖骨の順調な回復ぶりを確認。さらに、片手(右手)でのスイング再開に支障なしと伝えられた。寒い日本ではスイングしたい気持ちをグッと我慢。温暖なグアムで待ちに待った解禁を迎える。

 初日はあいにくの天気。それでも焦りは見せず、午前中からジムで精力的にトレーニングした。約3時間、ウエートトレやジョギングマシン、インナーマッスル強化などをこなした。1週間ほどの南国滞在でリハビリの進行はかなり進むとみられる。

 「ティー打撃は晴れたらやろうと思っている。天気次第やね。晴れればいつでも再開できるから。捕球とかはゆっくり、無理せずにやっていく」。

 右手1本でのスイングを続ければ、通常の両手スイングが可能になる日も近い。復帰プランは患部と相談しながらになるが、11月下旬のイベント中に転倒して負傷し「開幕ピンチ」と見られた当初より視界は大きく開けてきた。

 キャンプインについては、温暖な地を希望する本人と首脳陣の考えが合致しており、1軍の沖縄・宜野座が決定的。帰国してから日を空けず、沖縄に移れるのは左肩にとってメリットになる。今日17日にもバットを手にとり、復活ロードを本格的に歩き出す。

 ◆桧山経過

 昨年11月23日に京都府宇治市内で、自分のホームページで募集した子どもらとのイベント中に転倒して左鎖骨を骨折、入院。同30日に手術を受け、12月5日に退院。同28日に契約を更改した。年明け4日からグアムに行き、キャッチボールを解禁。まだ捕球は控えているが、左肩の痛みは軽減し、可動域も広がっているという。