楽天が昨季まで阪神でプレーした下柳剛投手(43)の入団テストを2月の沖縄・久米島キャンプで行うことが17日、分かった。当初は昨年11月の秋季キャンプでテストする意向だった。だが、第1回12球団合同トライアウト(昨年は11月24日)より前に、戦力外通告を受けた選手と直接交渉できないことを確認。テストすることは不可能だったため、いったんは獲得を見送っていた。

 下柳は第1回トライアウトを受けたが、獲得球団は現れなかった。現役続行の意思は強く、トレーニングを継続。21年間で通算129勝を重ねた左腕のぶれない姿勢に、楽天が再び動いた。評価するのは、投手としての力量にとどまらない。日ごろの妥協しない練習態度や登板日までの徹底した自己管理など、高いプロ意識がチームの「生きた教材」になると見ている。

 岩隈がFA移籍し、永井は故障明け。先発は田中、塩見の2人しか確定していない。下柳が楽天入りすれば、リーグ優勝した03年の阪神時代から力量を熟知する星野監督の下、貴重な戦力となり得る。