2月でもG倒や!

 阪神和田豊監督(49)が30日、春季キャンプを行う沖縄に入った。若手育成を中心としたチーム力の底上げがテーマ。試金石となるのが2月19日の巨人戦(沖縄セルラー那覇)だ。「みっともない試合はできない」と真剣勝負で臨む決意を明かした。主力クラスや期待の若手をミックス起用する方針で、新たな猛虎を印象づける。

 沖縄の地を踏んだ瞬間、スイッチが入った。監督として初めて臨む春季キャンプ。2月19日に予定される巨人戦の話題を振られると、自然と語気が強くなった。

 和田監督

 その日にベストで作れ、ということじゃないが、セ・リーグ同士の時は意識がある。みっともない試合はできない。お客さんも入ってくる。

 永遠のライバルに対する思いは、猛虎魂の根幹だ。タテジマひと筋27年の指揮官にとっては、言うまでもない。2月でもG倒!

 キャンプイン直前に、真剣勝負の決意を明かした。

 2月中旬ではあるが、今年最初の巨人戦は和田阪神にとっては試金石になる。オフの大型補強がなかった分、チーム力の底上げは若手育成が鍵を握る。即戦力ルーキーの伊藤隼や外野争いに参戦するプロ2年目の中谷。投手では伊藤和や二神ら若手をいかに鍛え上げるか。12日の日本ハム戦(宜野座)から若手を積極的に起用することになるが、巨人戦は成長具合の確認の場になる。

 和田監督

 若手にとっては、練習試合もオープン戦もない。どこも真剣勝負になる。(巨人戦は)プレッシャーも違ってくる。そういう試合で結果を出せば、自信になる。ダメなら、練習はナンボでもできる。

 さらに2月の巨人戦は、新井や鳥谷ら主力クラスの初戦になる可能性が高い。

 和田監督

 何人か主力クラスが入ってくる。12日から若い選手が出てくるが、時期的にもね。仕上がり方もあるが、十分に可能性はある。

 脂がのった主力に、次代を担う若手のミックス布陣。そこに生え抜き指揮官が、猛虎魂を注入して、最大のライバルに激突する。キャンプ中盤の熱い戦いは、チーム作りの道しるべにもなる。【田口真一郎】