鷹のキャノン砲が豪華初競演だ。ソフトバンク新外国人のウィリー・モー・ペーニャ外野手(30=マリナーズ)とアレックス・カブレラ内野手(40)が3日、フリー打撃で打ち合った。ともに体重110キロ超えの巨漢が並び立つ。ペーニャが61スイングで4本、カブレラが81スイングで5本柵越えと、ド派手な花火大会とまではいかなかったが、寒空の観客を熱くした。

 カブレラはベネズエラのウインターリーグに参戦していた関係で、前日2日夜に宮崎入り。この日がキャンプインとなった。ペーニャは、日本通算356発の「成功者」に早くから弟子入りを志願。アップから密着は始まった。「いろいろ話をした。チームのこと、他のチームのこと、福岡のこと。存在として心強い。これからも仲良くしたい」。かわいい弟子をカブレラは「そんな(指導する)金はもらってない!」とジョークで突き放した。

 連続日本一へ、両大砲への期待は大だ。昨季はチーム90本塁打。統一球の影響もあり、前年度の134本から大幅に減った。その回復に加え、投手陣も先発の柱3本が抜け、守護神の馬原が右肩痛で出遅れと、不安要素を抱える。ならば打って打って、打ち勝つ戦法も育てていきたい。

 王貞治球団会長も「ペーニャにとっても刺激になるし、カブレラにもいい。ライバル意識はおおいに持ってやってもらいたいね」と期待を寄せた。指名打者起用の可能性もある2人にとっても、出場機会を巡る争い。豪快な飛ばし屋、PCコンビが競って高め合い、体だけじゃなく巨大な戦力になる。【実藤健一】