ソフトバンクに新加入したブラッド・ペニー投手(33=タイガース)が合流2日目の10日、来日初のブルペン投球で、メジャー通算119勝右腕の片りんを見せつけた。

 摂津の隣のマウンドを選び、細川相手に軽く3球、やや力を込め8球。そこで座らせた。「30~40%の力で投げたよ」。秋山監督も「キャッチボールだな」という力加減。それでも外角ベルト付近を想定して3球、低めに3球と6球続けた直球にミットはほぼ動かない。内角、外角と細かく指示を出し、33球でお披露目会を終えた。「ちょっとマウンドが軟らかいかな。今日はいろんな経験ができた。日本も米国も野球をする上では変わらない。いい感じで投げることができたよ」と話した。

 キャッチボール程度の力加減で、周囲を驚かせた。受けた細川は「構えたところにピタピタきていた。コントロールが抜群。あの緩さで、あのコントロールはすごい」と絶賛。見守った巨人三井編成本部統括ディレクターは、この日披露したカーブ、カットボール、ツーシーム、チェンジアップ、フォーク、スプリットに言及。「変化球も6種類投げていた。制球もいい。この時期にこれだけの選手をとれたことに感心します。(交流戦の)4試合しか対戦しないが、見ないといけませんね」と警戒した。

 2月下旬の練習試合かオープン戦で実戦デビューとなる見込み。ペニーは「日本の打者のことを知らないから彼(細川)を信じて、人生を彼に預けるくらいの気持ちでやるよ」と、意気込んだ。【押谷謙爾】