出た!

 和田のカーテン!

 阪神は26日、宜野座ドームでキャンプ初の非公開練習を行った。「シャッターを下ろすので、報道陣は外に出てもらえますか?」。球場関係者が慌ただしく動いた。和田豊監督(49)やコーチ、選手が密室にこもる。宜野座ドームを完全に閉め切ったのは、異例のアクションだ。約30分間、守備や走塁のサインプレーを確認した模様。1点を防ぎ、1点をもぎ取るためのマル秘作戦。これがシーズン中のここぞの場面で切り札になる。

 和田監督

 1度はキャンプでやっておきたかった。シーズンに入ってから、やれるもんじゃない。これで勝つことがあるかもしれない。

 当初はきょう27日を予定していたが、中日とのオープン戦が雨天中止になり、1日前倒しで実行した。思いを強くしたのは、前日のヤクルト戦だ。森田が三塁への悪送球で決勝点を許した。相手のスキを突く野球を目指しているはずが、逆にスキを突かれた形だ。その光景を思い出して、顔をゆがめた。

 和田監督

 練習していることをやられるのは、悔しい。まだ本物じゃないということ。練習し足りない。練習でできても、試合でできないことはたくさんある。反復練習しないと、身にはつかない。

 連係プレーの重要性を説き、このキャンプは初日から練習メニューに組み込んできた。すぐに完成するほど簡単ではないのは分かっている。だから指揮官は動いた。【田口真一郎】