ソフトバンクが「勝利の方程式」適性テストを開始する。明日3日ロッテ戦から福岡ヤフードームでオープン戦5連戦。高山投手コーチはここから本番モードで、セットアッパーと抑えの人選を行う考えだ。

 「どのくらいの度胸があるのか。1点差で8回、9回勝っていますというシチュエーションで投げられるのか。こっちも判断するのにいい場面だからね」。馬原が右肩を手術。現時点で代役守護神はファルケンボーグが有力視されるものの、内容次第では意外な?

 人物となる可能性もゼロではない。

 高山コーチは先発と両にらみだった新加入のアンヘル・カストロ投手(30=メキシカンリーグ)について「後ろの要素が強い。意外と制球もいい」と明言。来日前は抑えの経験もあるだけに、昨年の実績がある森福や金沢らも交えて適性を見極めることなる。

 現在1軍の先発と中継ぎは「10、11」で、ここから「6、6」に絞り込む模様。高山コーチは「1イニングでなく1/3回、2/3回も考えている」とし、オープン戦では珍しく打者の左右に応じた小刻み継投も想定。ルーキー嘉弥真新也投手(22=JX-ENEOS)や復調した神内が「左封じ」のワンポイント試験を受けることになりそう。最初の“合否発表”の目安は5連戦ラストの7日阪神戦、ロードに出る直前の11日ロッテ戦あたりだ。

 リーグ3連覇と2年連続日本一には、先発だけでなくブルペン陣の強化も不可欠。緊張感あふれる実戦さながらの継投で、12年型「勝利の方程式」の“答え”を導き出す。【押谷謙爾】

 ◆抑え候補

 昨年19セーブのファルケンボーグが代役守護神濃厚。これに続くのが、昨年ホールドポイントの多い順に森福(38)金沢(17)吉川(6)で、獲得交渉中の岡島秀樹投手(36=前レッドソックス)も加われば、勝利の方程式争いは激しさを増しそうだ。カストロには外国人枠との戦いもある。