<日米親善試合:阪神12-6アスレチックス>◇26日◇東京ドーム

 阪神クレイグ・ブラゼル内野手(31)がメジャー相手に大暴れし、開幕一塁スタメン出場が濃厚となった。アスレチックス戦に5番一塁で先発。初回は右腕ロスから右前打。3点リードの3回1死二、三塁では2ストライクと追い込まれながら、内角149キロ直球に振り負けない。バットを完全に折られたが、持ち前のパワーで右前に運んだ。

 「5年ほどメジャー選手との対戦から遠ざかっていたし、緊張して気持ちも高ぶりすぎたけど、何とか抑えた。メジャーの選手は本当に素晴らしいけど、日本の野球も素晴らしいところを見せられて良かった」

 前日25日マリナーズ戦に引き続き、この日の試合前も親交のあるアスレチックス選手に自身のバットをプレゼント。楽しい2連戦は意地を見せる舞台でもあった。メジャー通算成績は29試合で打率2割6分3厘、1本塁打。挫折を味わう回数も多かったはずだ。今回の2連戦は計7打数5安打。成長の証しをたっぷり披露し、満足感を漂わせた。

 「スプリングトレーニングをいい形で終われたので、うまく開幕につなげたい。ヒットを打って打点をあげて、勝利に貢献できるように。勝つことだけを考えていきたい」

 本職一塁に加え、左翼や右翼もこなしながらオープン戦打率2割8分2厘。3・30開幕DeNA戦に向け、一気に調子を上げてきた。相手先発は右腕高崎の予定。大爆発の予感がプンプンする。【佐井陽介】