<DeNA3-8阪神>◇13日◇横浜

 DeNA中畑監督が、国吉佑樹投手(20)の2軍落ちを決断した。6試合目の先発となった阪神戦で、2回途中6失点の背信投球。被安打2ながら、6四球と制球が全く定まらず、立ち直る気配すら見られなかった。試合直後の会見では「今日(の負け)は国吉に尽きちゃう。勇気ある決断をしなきゃいけない時かもしれない」と濁したが、その後、直接本人に降格を伝えた。

 キャンプ中から、新生球団の旗印として大きな期待をかけてきた。しかし、この日の投球は完全な自滅。1回、マートンをストレートの四球で歩かせ、無死満塁とした場面で、友利投手コーチが活を入れたが、続く金本に押し出し四球。中畑監督は「勝負しないで終わった姿が嫌だった。勝負しての四球なら納得するけど」。新球団の本拠地開幕投手にも指名した右腕のふがいない姿勢を嘆いた。

 友利投手コーチは試合後、登録抹消を明言。「あれを(1軍に)置いておいたら大変なことになる。頭の中のイメージとパフォーマンスが一致していない。課題は体力」。1軍昇格の期限は設けず、まずは徹底的に走り込ませ、課題克服を図る方針。国吉は「プロとしての体力が足りない。練習するしかありません」と、再合流に向け力を込めた。代わりに左腕藤井が昇格。三浦、高崎、ジオとともに先発ローテを務め、16日からの交流戦に臨むことになる。【佐竹実】