中日浅尾拓也投手(27)の前半戦復帰が絶望的となった。球団は30日、右肩の精密検査を29日に名古屋市内の病院で受けた結果「右肩関節腱板(けんばん)損傷」と診断されたと発表した。今後1~2週間はノースローで回復を待つことになるが、それ以降見通しは立っていない。不振で2軍落ちしていた浅尾は26日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(雁の巣)で登板中に右肩に違和感を訴えていた。

 藤田チーフトレーナーは「手術はしない。腱板(けんばん)の炎症なので時間がたてば回復する」と手術については否定。権藤投手コーチも「投げ続けてるんだからそういうこともある。待つしかない」と自然治癒による回復で待つ方針だ。浅尾は「大したことないです。頑張ります」と深刻な様子は見せなかったが、今後の状況次第で、今季中に復帰できない可能性もある。

 ◆肩腱板損傷

 肩甲下筋(けんこうかきん)棘上筋(きょくじょうきん)棘下筋(きょくかきん)小円筋(しょうえんきん)で構成される肩腱板が、腕を上げるような動作をした時に骨と骨に挟まれて、炎症を起こした状態をいう。炎症時では、腕を上げると痛みがあったり、何もしてなくても痛みがあったりするケースも。無理を続けると断裂する恐れがある。