アライバ超えで、名実ともにセ界最強二遊間だ!

 阪神鳥谷敬内野手(31)はセ・リーグ最多得票でファン投票に選出され、06年以来の球宴出場を決めた。阪神遊撃手でリーグ最多得票を獲得したのは吉田義男(日刊スポーツ客員評論家)以来となる誉れ。二塁で選ばれた平野恵一内野手(33)とともに、今日26日からは荒木、井端が君臨する中日3連戦で苦手の竜に立ち向かう。

 猛虎が誇る鉄壁の二遊間コンビが、球宴ファン投票1位に輝いた。鳥谷が集めた29万3825票はセ・リーグ最多。阪神遊撃手の最多得票は、牛若丸吉田義男以来の快挙だった。野手キャプテンは、敵地名古屋に乗り込む日に飛び込んできた朗報を素直に喜んだ。

 鳥谷

 選ばれて、うれしく思います。ファン投票で選ばれるというのは、野球選手として本当にうれしいです。

 ここまで64試合で打率2割5分4厘。失策は5ながら、正確かつ華麗な守備でアウトを積み重ねる。何より胸に光るCマーク。チームの先頭に立って戦い続けている姿が、野球ファンから認められた。

 今日から対戦する中日には荒木&井端、「アライバ」コンビと称される名手がいる。常勝チームを引っ張り、セ・リーグを代表する二遊間と呼ばれる。だが昨季はベストナインとゴールデングラブ賞を独占した鳥谷と平野が今回、ファン投票でもダブル1位。名実ともに、セ界最強二遊間の称号を手にする時が訪れた。

 鳥谷

 1つでも多く二遊間でアウトを取りたいと思ってやっているので、それがつながってるのかなと思います。(球宴は)関西での試合もありますし、阪神を代表していくので、ファンの皆さんにいいプレーを見せたいと思います。いつも通りいいプレーを見せられるように全力でやっていきたいと思います。

 オールスターに弾みをつけたい今日26日からの長期遠征。中日戦は1勝4敗1分けと負け越し、ナゴヤドームでは2敗1分けと今年も鬼門のムードが漂う。リーグ戦再開の22日DeNA戦から3試合連続で無安打の鳥谷も、しっかりボール球を見極めて4四球を選んだ。2番平野、3番鳥谷のつなぎの攻撃が2戦連続のゲーム序盤の大量得点を呼んできた。

 2日の日本ハム戦に敗れてから背負い続けてきた借金はようやくなくなった。勝率5割からの再出発。竜たたきで波に乗り、貯金を増やす戦いの先頭に立つのは、セ界最強遊撃手だ。【岡本亜貴子】