<巨人7-5中日>◇1日◇東京ドーム

 中日高木守道監督(70)が、首位陥落の怒りの矛先を権藤博投手コーチ(73)に向けた。巨人との首位攻防3連戦でまさかの全敗。沢村、杉内の2枚看板を投入した巨人に対し、エース吉見が投げなかったローテに不満をあらわにした。「そら負けるわ。こういうふうになっておかしくない。エースが投げんようじゃ」と話す厳しい口調は怒気を含んでいた。

 「1つ勝っときゃどうってことなかった。要はこの3つにかけてきた巨人がぶつけてきた投手と、うちがぶつけた投手の差や。この3つはしっかり勝てるように要求しといたんだけどね」。巨人先発は沢村、杉内、新人田原。対して中日は中田賢、小笠原、山内。6勝で勝ち頭の山内も2人に続いて踏ん張れず、プロ最短の1回0/3で3失点KOされた。「うちは初戦も2戦目も投げてみんと分からん投手」。東京ドームは昨年から球団ワーストの8連敗。語気は強まった。

 「そら(ローテ再編を)やるでしょう。下では(山本昌、川上の)ベテラン連中も投げられとる。山内もあれじゃ次は出せんよ」と言い切った。権藤コーチは「次のヤクルトとDeNA戦までは決まっている」としたが、ローテ再考を指令した。【松井清員】