<楽天1-2日本ハム>◇14日◇Kスタ宮城

 いきなり「バーン!」が出た。楽天松井稼頭央内野手(36)が3回、2死一塁から先制の適時二塁打を放った。試合前、松井が浸透させたハイタッチ寸前で大きく手を広げる決めポーズの名称が正式に決定。球団に寄せられた3209通の応募の中から、200通以上あった「Burn!(バーン!)」に決まった。試合には負けたが、早速出た主将の「バーン!」に球場は沸いた。

 松井のあのポーズが決まった。3回2死一塁。吉川の142キロ直球をはじき返した。打球は右中間を抜け先制適時打となった。二塁ベースに到達すると、右手を広げお決まりのポーズ。「積極性を持って打席に入りました。早速『BURN!』の映像が出たのでびっくりしました」。バックスクリーン横の大型ビジョンにも決めポーズのロゴが映し出され、目を丸くした。

 適時打や好プレー時、ハイタッチ直前で手のひらを大きく広げ、寸止めするようなポーズを松井が浸透させた。この日、正式名称が「BURN!(バーン!)」に決定。ファンから球団に寄せられた3209通の応募の中から選ばれた。英語の直訳は「燃える」という意味を持つ。ファンも一緒に燃える。松井は「アルファベットにすればまた(雰囲気も)違うし。いい感じです」と満足そうに話した。名称決定後の最初の適時打で、思いっきりポーズを決めてみせた。

 チームの雰囲気を明るくする。2月のキャンプでもひときわ大きな声で練習を盛り上げていたのが松井。「主将だからとかじゃなくて、僕は楽しく(野球を)やりたいから。元気に声を出せば楽しいでしょ」といつでも笑顔が絶えない。7月5日の首位ロッテとの試合前には、プライベートで使用しているサングラスをかけて登場。まるで「石原軍団」のようなシロモノで、試合ではもちろんかけないが、前日4日に1点差で敗戦したチームに笑いをもたらした。

 7月に入って打率2割9分3厘と打撃好調で、この日は1回から2打席連続で二塁打を放った。それでも延長10回2死一、二塁。長打が出れば逆転サヨナラの場面で左飛に倒れた。「負けたのは当然悔しい。つないでくれたし、チームも最後まで諦めなかった」と敗戦も前向きにとらえた。前半戦は残り4試合。松井の「バーン!」が出れば出るほど、チームは活気づく。【斎藤庸裕】