<楽天4-5西武>◇28日◇Kスタ宮城

 西武リリーフ陣の絆の詰まった1勝だった。渡辺久信監督(46)の方針でシーズン最終盤を除き、4連投以上は避けるため、3連投中だった守護神涌井、長田、ウィリアムスの3人は休養。限られた投手の中で指揮官が選択したのは、攻めの交代だった。3点リードの5回2死満塁、先発武隈が押し出し四球を与えた瞬間、大石にスイッチし、一ゴロでピンチ脱出。1点差に迫られた6回2死一、三塁には左の枡田に左腕松永を起用し、二ゴロに仕留めた。

 最後を締めたのは、経験豊富な“代魔神”岡本篤志投手(31)だった。8回から投入し、得点圏に走者を背負ったが、魂の43球で今季2セーブ目。「3人が投げられないので、何とか助けられればと。投げる喜びを感じながら投げた」と紅潮した顔が熱気を感じさせた。前日27日は守護神涌井で逃げ切りに失敗したが、一夜で悪夢を払拭(ふっしょく)。渡辺監督は「昨日と同じ展開になったが、よく抑えてくれた。競り合いの中で負けなかったのは進歩」とチームの底力に手応えを感じた。【久保賢吾】