佑ちゃんに、女房役から厳し~い指摘。日本ハム鶴岡慎也捕手(31)が30日、不調で2軍落ちした斎藤佑樹投手(24)に、再昇格への課題を挙げた。今季、斎藤が先発した全17試合でバッテリーを組み、好不調時とも間近で見てきている。6戦勝ち星なしの現状に「勝負球の甘さ」と「表情の変化」を挙げ、修正を求めた。

 休日返上で2軍施設のある千葉・鎌ケ谷で練習した鶴岡は、この日2軍降格となった斎藤に「ひと回り成長して戻ってきてほしい」とエールを送った。その後は厳しい言葉も織り交ぜ、勝ち星を挙げられない現状を分析し、克服すべき課題に挙げた。

 (1)勝負強さを取り戻せ

 前日29日オリックス戦で斎藤が悔やんだ李大浩に対する投球は、勝負球が甘くなったものだった。鶴岡は「追い込むまでは、いい球が来ているのに、あれではチームの士気も下がってしまう」と苦言を呈した。昨季は得点圏に走者がいる場面での被打率は1割9分2厘だったが、今季はここまで2割9分1厘。走者を出しながらも得点は許さないという特長が影を潜めている。「打者もそうだけど投手にも勝負強さが必要」と、勝負球に対する意識の向上が必要と指摘した。

 (2)マウンド上で感情を出さない

 クールなイメージが強い斎藤だが、鶴岡はマウンド上での微妙な変化を表情から読み取っていた。「最近は、どうしようっていう表情をする」と言う。「もっと淡々とクールに投げてほしい。春先はできていたので」と、精神面での成長を期待した。

 選手会長でもある鶴岡は「(斎藤が)勝ったらチームも乗っていける」と、開幕投手を任された右腕の投球が、チームに与える影響も感じている。期待しているがゆえの言葉。女房役の厳しい指摘に、斎藤は早期の1軍復帰で応えるしかない。【木下大輔】