ソフトバンク松田宣浩内野手(29)が3日、右手甲骨折により出場選手登録を抹消された。1日楽天戦(秋田)の8回の打席で、スイングしようとした右手に美馬の内角球が直撃。そのまま出場を続け、9回の打席は中飛に倒れた。「(負傷後も)打っていたのでいけるかと思っていた」が痛みが引かず、2日に福岡市内の病院で検査を受け「右第4中手骨骨折」が判明。全治は3カ月で、今季中の復帰は絶望となった。

 右手をギプスで固定した松田は、無念の表情で試合前に福岡ヤフードームを後にした。「悔しい。チームに迷惑をかけた。それだけです」。今季ここまでフルイニング出場し、打率は1度も3割を切らず、9本塁打、56打点で打点王も争っていた。球宴も3戦すべてフル出場していた。「開幕から(調子が)悪くなることなく納得した1年だった。これから今まで以上に頑張って、いろんな面でキャリアハイ(自己最高成績)を目指そうと思っていた」と悔しがった。

 松田は「1日も早い復帰ができるように頑張りたい」と、今季中の復帰を目指す考え。それでも秋山監督は「(いないと)分かっている中でやるしかないだろ」と覚悟した。頼りにしていた3番打者を欠き、チームは厳しい状況に追い込まれた。【石橋隆雄】<ソフトバンク松田の骨折>

 ◆右手甲

 09年4月3日、開幕戦オリックス戦(福岡ヤフードーム)の1回、右前打で出塁し、けん制で一塁へ帰塁した際に骨折。「右手第3中手骨骨折」と診断される。6月5日広島戦で63日ぶりに復帰。

 ◆右手首

 09年7月18日、ロッテ戦(千葉マリン)で唐川から死球を受け骨折。「右手首尺骨(しゃっこつ)茎状突起骨折」の診断で、20日に手術。同年中の復帰はならなかった。

 ◆左手首

 08年5月8日西武戦(福岡ヤフードーム)でファウルを打った際に骨折。「左手首有鉤(ゆうこう)骨骨折で全治2カ月」の診断も、6月22日日本ハム戦で44日ぶりに復帰。