残り38試合も4番良太!

 阪神新井良太内野手(29)がシーズン終了まで、4番を任されることになった。20日、片岡打撃コーチが明かした。新井良も「外せないという状況を作らないと」と呼応。前日19日ヤクルト戦で自力でのCS進出の可能性が再復活しており、残り試合を若き4番で戦い抜く。

 長いトンネルに、少しだけ光が差し込んだ。前日19日ヤクルト戦で5カードぶりに勝ち越し、自力でのCS進出の可能性が再復活した。一夜明けて、片岡打撃コーチが、残り38試合も4番を新井良に任せる考えを示した。

 片岡コーチ

 よっぽどの大スランプ…、大スランプは違うな。それは一流選手やから、よっぽど結果が出ない限りはね。

 新井良は9日巨人戦(東京ドーム)でプロ初の4番に座って以降、10試合連続で4番で先発出場中。当初は結果がなかなか出なかったが、12日広島戦(京セラドーム大阪)で4番15打席目で勝ち越しの7号2ラン。これがきっかけとなり、主砲としての存在感が日に日に増してきた。10試合で打率2割3分8厘にとどまるが、打数を本塁打数で割った「本塁打率」は、今季4番を経験した4人中ベストで、21打数に1本アーチを架けている。

 新井良

 プレッシャーというのはないけど、結果を残して、外せないなという状況をつくりたい。結果を残せば認めてもらえるわけだから。

 4番の座を明け渡すつもりはない。毎試合、結果を積み重ねていくだけだ。片岡コーチは新井良に注文もつけた。前日ヤクルト戦の6回無死満塁の好機で、三ゴロに倒れた。併殺崩れで最悪の状況を免れたが、仕事を全うできなかった。

 片岡コーチ

 6、7番の時と4番の時は攻められ方が違う。昨日も満塁のところだよね。最低限、犠飛を打てるようなバッティングをしないと。4番として最低限の仕事をできるようになってほしい。

 新井良も「一番反省しないといけないところ。冷静に打席に入れるようにならないと」と引き締めた。自力CS進出の可能性は残されている。残り38試合。144試合目まで、猛虎の未来を4番新井良の一振りに懸ける。【岡本亜貴子】