猛虎復活は猛打復活から-。日刊スポーツでは今季の優勝が完全消滅した阪神ファンにインターネットを使った緊急アンケートを実施。908票と多くの声が集まり、ファンの欲求が浮き彫りとなった。

 元凶は、打撃不振にあり!

 新井良の劇的サヨナラ弾で勝利した直後から、この日の午後3時までインターネットで募った虎ファンの声。リーグ優勝が消滅した状況を受け、再建を望む意見はどれも切実だった。

 チーム強化で最急務なのは…。つまりファンが最もウイークポイントと感じている部分は「打力」が48%と圧倒的だった。

 「最近の阪神は中心になってチームをひっぱる選手がいない。とにかく中軸が打てないので、チャンスにしっかり打てる選手が必要」(東京都、40代、女性)。「いまだに飛ばないボールに対応出来ていない打者陣はなにをやっているのか?」(東京都、30代、男性)。

 くしくも大物OB掛布氏への臨時コーチ要請案が浮上するなど、球団内にも危機感はある。こうなると、虎を変える期待の存在も打者に集中してくる。

 現役選手の中では、がむしゃらに4番を務める新井良が、5回1失点デビューを飾った歳内を抑えてトップだった。「新井兄弟」と挙げたファンもいたが、新井兄や金本といった4番経験者を大きく引き離した。むしろ歳内が異例で、3位にドラフト1位伊藤隼、4位に2年目中谷にレギュラー目前の大和と続くように、中心野手が育つことをファンは熱望している。

 また、他球団でプレーする“補強候補”では、球団が獲得調査を継続しているツインズ西岡がトップ。西武のおかわり君こと中村と浪人中で進路が気になる松井秀が上位にランクインした。

 「阪神タイガースのブランドだけではファンはつらいぞ。おやじ選手ばかりで将来どうする」(神奈川県、50代、男性)。「目先の勝利のためにベテラン起用に傾くのはある程度理解できる。伊藤隼太がタイガースの次の世代の核になってくる事を切に願う」(東京都、40代、男性)。

 ダイナマイト打線、85年日本一打線…。広い甲子園を本拠地とし、投手を中心とした守りの野球がトレンドの日本球界だが、阪神ファンの理想は猛打のチームのようだ。