日本プロ野球選手会(会長=阪神新井貴浩)は4日、来春のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加することを決めた。

 参加問題が決着したことで、今後の注目は日本代表監督の選任へ移る。加藤コミッショナーは4日、「一般的には現役監督がWBCの監督を務めるのは非常にきついという声が高い」と、現役監督には負担が大きいとの認識を示した。大会直前からの始動だった前回大会までとは違い、今回は秋の親善試合(キューバ戦)から侍ジャパンの強化がスタート。ますます現役監督には厳しい状況となり、前回優勝監督の巨人原監督や、3月の台湾戦で指揮を執ったソフトバンク秋山監督は、現時点では候補には入っていないとみられている。

 加藤コミッショナーはWBC特別顧問を務めるソフトバンク王会長とともに水面下で人選を進めている。9月下旬までに代表メンバーを選出する予定で、近日中に監督を決める必要がある。関係者によれば、元広島監督で日本代表(北京五輪)のコーチ経験もある山本浩二氏(65)の名前が挙がっており、前回のWBCでコーチを務めた山田久志氏(64)や伊東勤氏(50)も候補に入っているという。

 ただ、3連覇が期待されるハードルの高い仕事とあって、難航しているのが実情のようだ。加藤コミッショナーは「(現役監督も含め)状況いかんです。監督に私がなりたいという人がたくさんいる状況じゃない。しかし同時に勝つ態勢、勝つためには、最善のチームを作るためにはどうするかという視点は第一に重要なこと。その辺の均衡点の上に立って選考を進めるということになると思います」と話した。