ロッテ、巨人などで活躍した藤田宗一投手(39)が、現役を引退することが13日、分かった。昨季、ソフトバンクを退団し、今季はBCリーグ群馬の投手兼コーチで28試合に登板。3勝2敗、防御率2・54の成績を残したが、右ふくらはぎを負傷するなど、体は万全ではなく、ユニホームを脱ぐ決意を固めた。「やれることはやってきた。悔いはないです」と話した。

 救援一筋だった。97年ドラフト3位でロッテに入団。1年目からリリーフでフル回転し、05年は勝利の方程式「YFK」の一角として、31年ぶりのリーグ優勝に貢献した。06年には第1回WBC日本代表に選出され、世界一を経験。07年には史上初の初登板から500試合連続リリーフ登板を達成するなど、球界屈指のリリーフ投手の地位を築いた。

 今後については未定だが、野球に注ぐ情熱に変化はなかった。「日本一、世界一も経験でき、独立リーグでも野球をする機会に恵まれた。僕にとって、最高の14年間でした。家族、チーム関係者、お世話になった全ての方に感謝します。今後、自分の経験や知識を野球界に還元できれば」と再スタートを誓った。

 ◆藤田宗一(ふじた・そういち)1972年(昭47)10月17日、京都府生まれ。島原中央(長崎)から西濃運輸を経て、97年ドラフト3位でロッテに入団。巨人、ソフトバンクと渡り歩き、今季からBCリーグ群馬でプレー。全てリリーフとして、プロ通算600試合に登板した。173センチ、76キロ。左投げ左打ち。血液型O。