<フェニックス・リーグ:阪神4-2西武>◇14日◇南郷

 新外国人いりまへんで~!?

 5年目の阪神森田一成内野手(23)が豪快な1発を含む2安打4打点の打撃爆発だ。2年連続Bクラスからの巻き返しが要求される来季へ戦力整備が検討されているけれど大物打ちは身近にいるかも!

 ガツン!

 と大きな音とともに打球が飛び出した。西武中崎のストレートを引っ張ったボールは右中間深く飛び込む1号ソロ。1点リードの5回に飛び出した一撃が勝利をグッと引き寄せた。

 「打ったのは真っすぐです。1軍に上がったときに同じ左の片岡さん(前打撃コーチ)から『真っすぐに負けないよう強く打たないと』と言われた。意識して1軍でも結果が出たから、今回もそうやって打った感じですかね」

 本塁打だけではない。1点を追う3回2死満塁からこれも中崎の真っすぐを引っ張り、走者一掃の右中間二塁打。チームの4点すべてを自分のバットでたたき出した。

 大きな体に似合わず変化球を中心に左方向に流し打つ技術を持つ森田。昨季の鮮烈なデビューも甲子園左翼席への本塁打だった。それだけに右へ強く打てないのでは、と思われがちだが、本人は強気に否定する。

 「ファームではまず打率を残さないとアピールできません。流し打ちが目立つかもしれませんけれど、別に引っ張れないわけじゃないですよ」。それを証明するように9月30日の広島戦では右中間三塁打を放っている。

 「今は4番(中谷)の調子がイマイチだけど、そこで5番が打つと効く。強く引っ張ったのもいいな。こういう姿を見せてくれれば1軍に置いておきたい、ということになる」

 今月末から1軍コーチへの配置換えが決まっている吉竹春樹2軍監督(51)はそう話した。解雇が決定的なブラゼルに代わってこの男が打てば新助っ人はいらない。そう思わせるように打ち続けろ、森田!