ソフトバンクが、現在行われている宮崎秋季キャンプで「超大型左腕」の育成枠入団テストを予定していることが6日、分かった。ドミニカ共和国出身のケルビン・デラクルス投手(24)で、ダルビッシュ(レンジャーズ)と同じ196センチの長身。メジャー経験はないが、150キロ近い直球を誇り制球力もいい日本向きタイプだけに、大化けする可能性を秘めている。

 ソフトバンクが、秋季キャンプで外国人選手をテストする方針であることが判明した。デラクルスの身長は何と196センチ。左右の違いこそあれ、あのダルビッシュと同じサイズだ。合格すれば育成枠での入団を予定している。

 17歳だった06年からインディアンス傘下のチームでプレーし、メジャー40人枠にも入った経験がある。今年はタイガースの2Aでプレー。30試合登板(うち先発18試合)して5勝8敗、防御率4・92の成績だった。

 カーブ、スライダー、チェンジアップ、ツーシームなどを多彩に操る。直球は140キロ後半から150キロを誇り、長身だけに角度のある剛球は打者の脅威になりそうだ。マイナー7年間で通算135試合登板し、先発は111試合。計570回2/3を投げ、奪三振は540と多い。また297四球と、コントロールもまずまずと言えるだろう。

 現在は母国ドミニカ共和国のウインターリーグに属するアギラスの一員として参加している。関係者によれば、近日中に日本に向けて出発。今月中旬にも宮崎キャンプに合流し、入団テストを受ける運びとなっている。

 ソフトバンクに今季在籍した外国人投手ではドイル、ロメロ、ピント、カストロの退団が既に決定。一方でファルケンボーグ、陽耀勲の来季残留が濃厚となっている。また育成枠のバリオスは、来季は支配下登録される可能性がある。

 球団側は外国人選手でも、将来性のある素材は育成枠に置いて育てていく方針。先発、ロングリリーフもできるタイプのデラクルスは、貴重な戦力になる可能性を秘めている。

 ◆ケルビン・デラクルス

 1988年8月1日、ドミニカ共和国ラベガ市生まれ。06年にインディアンス傘下ルーキーリーグでプロ生活をスタート。今季は開幕前にレンジャーズからタイガースにトレードされ、2Aで30試合に登板し5勝8敗、防御率4.92。マイナー通算135試合、37勝36敗、防御率4.35。196センチ、86キロ。左投げ左打ち。