阪神が今日9日、2年6億円の条件を用意して西岡剛内野手(28=ツインズFA)との獲得交渉に臨む。

 これまで、古巣ロッテとオリックスが西岡の獲得に乗り出して交渉を行った。阪神は大トリだ。だが、早くから獲得調査を行い、準備してきた球団側は絶対の自信を見せている。関係者の話を総合すると、用意した条件は2年6億円と見られる。ロッテ、オリックスをしのぐ好待遇で“恋人”を振り向かせ、争奪戦に決着をつけるつもりだ。

 また関係者によれば、第1回WBCで優勝に貢献した西岡は、日の丸への思い入れが強いという。第2回に代表漏れした時には、「自分を選ばなかったことを後悔するくらいの活躍をしたい」と、決意してシーズンに臨んだほど。阪神側は、仮に第3回WBC日本代表に選ばれた場合、極力、参加を容認する方向だという。

 西岡は移籍先を選ぶ条件として「最も必要としてくれるところ」と話している。8日、和田豊監督(50)は交渉を翌日に控えた西岡について、あらためて「スピードがあって3拍子そろった選手。甲子園球場を本拠地にしてるチームにほしい選手」と話した。二遊間にこだわりを持つ西岡に対して、二塁を空ける準備も進めており、誠意も最大限だ。

 他球団を上回る条件と、誠意に加え、WBC容認という付帯条件も。待ち望んだ「阪神・西岡」の誕生は秒読み段階に入った。