阪神中村勝広GM(63)が25日、新外国人ブルックス・コンラッド内野手(32)に100打点という“鬼ノルマ”を設定した。和田監督も4番候補に挙げる新助っ人に求めるのはパワーもさることながら、得点に直結する1打。「3・5点打線構想」を掲げるGMの期待は高かった。

 すでに合意に達しているコンラッドへの期待について、中村GMは勝利へ直結する打点だとした。

 「もちろんパワーを必要とされているというのは本人が1番わかっていると思いますけどね。あまり重圧をかけてもいけないけど、要するに打点だな。外国人は打点だと思いますね。90から100打点。そうなるとホームランも絡んでこないと達成できない」

 長い球団史の中でシーズン100打点を達成したのはバース、アリアス、ブラゼルの3人だけ。それを1年目の助っ人に期待した。パワーに加えて、器用さ、勝負強さを兼ね備えるというコンラッドへの評価がいかに高いかがうかがえる。

 根拠もある。西岡が加入し、出塁率の高い3番鳥谷もFA宣言せずに残留を決めた。統一球という高い壁はあるが、クリーンアップを打つであろうコンラッドが打点を挙げるチャンスは多いとみているようだ。

 「鳥谷が普通にやってくれたら出塁率というのはかなり期待できる。それをかえす4、5、6番だな。もう1人の選手(福留)をとれるとしたら、走者をかえす仕事を考えられる」

 中村GMの頭には、早くもまだ交渉段階の福留とのコンビすら浮かんでいた。

 ◆シーズン100打点以上の阪神助っ人

 過去3人、のべ4度記録されているが、来日1年目での達成例はない。85、86年バースは連続3冠王となったが、83年の来日後それぞれ3、4年目。00年オリックス入団のアリアスは、来日4年目で阪神に移籍2年目の03年に107打点を挙げた。08年西武入団のブラゼルは来日3年目で移籍2年目の10年に117打点をマークしたが、「飛ばない」とされる統一球導入後の11年は69打点、今季は43打点にとどまった。