プロ3年目で最優秀中継ぎの初タイトルを手にした日本ハム増井浩俊投手(28)が28日、札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、倍増以上となる5000万円アップの9000万円(金額は推定)で一発サインした。ただ、希望していた1億円の大台には届かず、交渉後の記者会見では「自分が思っている評価とは開きがあった」と“ぼやき節”がさく裂した。

 今季は両リーグ最多の73試合に登板し、リーグ新の50ホールドポイントを達成。リーグ優勝に大きく貢献した鉄腕は「中継ぎというのは試合の中で派手な活躍は難しい。地道に、1イニングずつ積み重ねて1年間やってきたのに、評価されにくいというのが正直な気持ちです」と率直な思いを吐露した。

 入団した当初は1600万円だった年俸が、3年で6倍近くに跳ね上がった。「球団からは『よくやってくれた』と言われたけど…。僕が何を言っても評価は変わらないと思うので、ここでサインした」と、スッキリしない表情だったが、最後は「続けて中継ぎのタイトルを取れるよう、さらに上を目指してやるだけです」と来季のモチベーションに変えていた。【中島宙恵】