西武が外野の一角として、今季レンジャーズ3Aでプレーしたライアン・スピルボーグス外野手(33)の獲得を目指していることが4日、分かった。今季はメジャー昇格できなかったが、昨季まで7年連続でメジャーでプレー。メジャー通算619試合に出場し、打率2割7分2厘、42本塁打を放つなど、メジャーでの経験も豊富。ロッキーズに在籍した07年には松井稼頭央とチームメートで、ワールドシリーズにも出場した。09年には、球団史上初のサヨナラ満塁本塁打もマーク。抜群の勝負強さも兼ね備える。

 中島がFA権でメジャー移籍することが確実で、左膝の手術を受けた主砲中村の開幕出場は絶望的。オーティズ、ヘルマンの残留は決まったが、打てる右打者の補強は不可欠だった。

 スピルボーグスはシュアな打撃が魅力で、1発を放つパワーも秘めることから、補強ポイントと合致した。すでに入団テストでシコースキーを獲得。広島を退団したサファテの獲得も決定的で、涌井の先発復帰で空位となる守護神候補の補強も完了させた。残留交渉中のウィリアムスも決まれば、日本人扱いのシコースキーを除き5人。外国人枠を巡る争いが激しさを増しそうだ。

 ◆ライアン・スピルボーグス

 1979年9月5日、カリフォルニア州出身。02年ドラフト7巡目でロッキーズに入団し05年初昇格。07年は規定打席未達も打率2割9分9厘、11本塁打、51打点。守備もうまく外野3ポジションをこなせる。今季はインディアンスとレンジャーズ傘下の3Aでプレー。2球団で打率2割8分8厘、9本塁打、69打点で建山とチームメートだった。186センチ、91キロ。右投げ右打ち。家族は夫人と1男1女。カリフォルニア大サンタバーバラ校では心理学を専攻。