引退試合で使う道具が決まった。ヤクルト宮本慎也内野手(42)が7日、大阪市内で開かれた「ミズノ

 アンバサダーズ

 ミーティング」に出席し、来季に使用する道具類を決めた。

 ミズノのスタッフに「これは引退試合で使います」と言いながら手にとったのは遊撃手用のグラブ。「最後は2番遊撃手で出たい。1つぐらいバントを決めて…」と青写真を描くと、隣にいた中日荒木が前のめりに「見に行きます」と言って笑わせた。

 宮本の頭では、理想の来季が描かれている。大前提はヤクルトが01年以来のリーグ優勝を果たすこと。その過程で若手が成長し、ベテランはユニホームを脱ぐ。シーズン最終戦は引退試合となって、宮本は全盛期に守り続けた遊撃の守備に就く。理想のように引退できるかは疑問だが、使う道具は決まった。

 バットも今まで使っている黒白柄のアオダモのバットに加え、新たにメープルの白木のバットを併用する。「白木のバットを使うのは優勝した時以来。ゲンもいいし、初心に帰る感じですね」。最後に優勝したい。有終の美を飾る強い気持ちをこめて選んだ。【竹内智信】