阪神新井貴浩内野手(35)が決死の打撃フォームで4番を奪い返す。今季中盤に慢性的な右肩痛に悩まされ、順位決定後の9月24日には2軍降格も味わった。シーズン中は打撃時に違和感を感じることもあり、不動の4番に座ることができなかった。復活を期す来季。長年積み重ねて完成した打撃フォームを変えるつもりはない。「治っていくなかでバッティングに関しては変えようとは思っていない」と断言した。

 和田監督は以前「4番は新井か外国人」と話すなど、絶大な信頼を置いている。新井も11月24日に「期待に応えられるように、しっかりと肩を治したい」と話すなど気合十分だ。右肩への負担の少ない打撃フォームに変えることは頭にない。これまで通りのスイングで、主砲のイスを再び奪い取る覚悟だ。

 右肩痛の再発防止へ、スローイングには手を加える。リハビリと平行してフォームを修正。これまで胸よりも背中側に腕が入ってしまうことがあり、上体をひねるなどして入らないように心がける。現在は鳴尾浜を中心に地道なリハビリ。キャッチボールを再開し、この日も権田トレーナーを相手に球を投じた。

 本格的に打撃練習を再開するのは「流動的」としたが、リハビリ中も表情は明るい。改良するスローイングと変わらない打撃フォームで、定位置に返り咲く。