西武大石達也投手(24)が、自炊で自己管理を徹底する。12日、西武第2球場で自主トレ。来季に向け、着々と調整を進める中、練習後に明かしたのは意外な一面だった。来年1月に若獅子寮を退寮する予定で、初の1人暮らしも間近。独身男性の不安の1つは食事面だが、大石にその心配はなかった。「極力、ご飯は自分で作ろうかなと。両親が共働きで、中学生のころまで自分で作ることもあったので、ある程度ならできますよ」と照れながら話した。

 「こったものはできないですけど」と謙遜しながらも、得意料理に挙げたのはハンバーグと肉じゃがだった。レシピや本は参考にせず、自分の感覚と味覚で調理する「男の料理」。俳優の速水もこみちが、朝の情報番組で料理コーナーを担当するなど、若い男性の料理に脚光が集まるが、大石にとって、食事は野球に直結する大事な要素。マウンド同様に自らの“腕”で、資本となる体を支える。

 マウンドでの独り立ちも期待される。渡辺監督は新人の増田、再加入するシコースキー、基本合意した元広島のサファテらとともに、守護神候補に挙げる。10月のフェニックスリーグでプロ最速の146キロをマークし、秋季合同練習ではMVPを獲得。来季のテーマを、勝ちパターンでの起用と150キロの復活に設定した。勝負の3年目へ、台所で、そしてマウンドで料理する。【久保賢吾】