楽天が本拠地Kスタ宮城の座席を来季開幕までに約250席増やすことが13日、分かった。1億円以上の予算を組み、既に工事を開始している。一塁側内野席のスペースを拡張して増席。また、外野の両翼ポールを本塁方向に数メートル移動し、外野席を増やす。

 懸案解消へ、また1歩踏み出す。現在、同球場の2万3026席は12球団最少。04年の球界参入時のヒアリングで、2万8000席の条件を満たしていないと、日本野球機構(NPB)から座席増加の要望を受けた経緯がある。10年に約1000席増やしたが、その後も実行委員会などで他球団の指摘を受けている。

 Kスタならではの事情はある。同球場は宮城野原公園内にあり、都市公園法に基づく条例で建ぺい率(建築面積の敷地面積に対する割合)の規制を受ける。既に同公園内は最大建ぺい率ぎりぎりで、建造物の新設は困難だ。球団幹部は「もともとある土台の上に座席を造るので建ぺい率は問題ない」と説明。営業担当者は「座席が増えても動員数が同じだと意味がない」とチケット販売に力を入れる。昨年にも増席計画はあったが、東日本大震災で頓挫した。今オフは大型補強を進めているが、球場改修でも来季へ意気込みを見せる。