マスコット界の重鎮が問題解決に乗り出す。中日の人気者ドアラが22日、愛知・稲沢市内で行われた「中日ドラゴンズトークショー」に出演。FA宣言して去就に揺れる前ヤクルトつば九郎に直接会って事情聴取する考えを明かした。会談場所は明かさなかったが、状況によっては残留を訴える可能性もある。

 いつものように筆談で取材に応じたドアラだが、マジックを握る手は震えていた。サッカー、相撲、プロレス、出版…。各方面から引っ張りだこの盟友に「明日会うからいろいろ聞きたい」と、居ても立ってもいられない様子だった。

 マスコット歴18年のドアラもFA権を保有している、はずだ。フリーな立場になれば、つば九郎のように各界からのオファー殺到は間違いない。それでもプロ野球界屈指のゆるキャラは「そんな立場にない、現実」とFAには無関心。それどころか「満足したら上にはなれない。戦力外にならないように頑張りたい」と謙虚に生涯竜を宣言した。

 つば九郎とは94年にデビューした同期。お互いのホーム球場を行き来するほど交流は深い。今年の年明けにもトークショーを行うなどグラウンドの外でも話題を提供してきた。残留か流出か。球界を揺るがす「つば九郎問題」にドアラが真っ正面から切り込む。【桝井聡】