セカンド一本勝負や!

 阪神上本博紀内野手(26)は二塁レギュラーだけを見据えて、新加入した西岡とのガチンコ勝負に挑む。「ずっとセカンドでやってきたので、どんな状況でもずっとセカンドにこだわって、西岡さんに負けないように、勝負というか、やっていきます」。来季5年目の若虎が、二塁争いのゴングを鳴らした。

 強いこだわりを口にしたのは今回が初めて。2月の春季キャンプではWBC代表候補の鳥谷が抜け、三塁や遊撃などをテストされることも想定される。出場の可能性が広がる複数ポジションの練習にも「他のポジションは考えていないです」ときっぱり。11年に遊撃で8試合に先発した経験もあるが、二塁への思いは熱かった。

 今季は中盤以降レギュラーに収まり62試合に出場。49試合で「1番二塁」で先発し、リードオフマンを担った。秋季練習では適性を見るため外野の構想もあったが、チーム内の競争もろとも、実力でねじ伏せてみせる。

 上本が「1日1日先のことを見ずに全力でやっていくだけです」と言えば、西岡も11月9日、阪神との初交渉で「レギュラー確約という条件はいらないとも言った」とレギュラー確約を固辞したほどの決意。二塁の座を巡り、20代バトルが始まる。【池本泰尚】