阪神中村勝広GM(63)が27日、補強が一段落したことを宣言した。兵庫・西宮市内の球団事務所で報道陣に対応した同GMは、福留の獲得に成功したことについて触れ、こう話した。

 「これでいいというのはないでしょうけど、腹八分目くらいでよしとしないといけないでしょう」

 新外国人のコンラッド、日本人メジャーリーガーの西岡、福留、そしてオリックスから捕手・日高を獲得した。ポスト球児と位置づけていた五十嵐こそ逃したが、補強面ではほぼ目標を達成。特に金本、城島が抜けた野手陣の充実をはかり、同GMが掲げている1試合平均3・5点を奪える打線の輪郭が見えた。新外国人調査は継続していくが、シーズンを戦える戦力は整ったという見解を示した。

 「結果は来年の秋に出る。キャンプが楽しみだし、公式戦が楽しみ」

 今年9月に球団史上初のGM制導入に伴い、初代GMを依頼された。5位に低迷した和田阪神を再建すべく、ドラフト、FA、外国人と補強に奔走した。一方で秋季キャンプを視察するなど、2軍改革の下地もつくってきた。夏以降、多忙を極めた12年も終わりを迎え、中村GMには充実感が漂っていた。