<オープン戦:日本ハム6-15阪神>◇23日◇名護

 プロ5年目でレギュラー定着を狙う日本ハム杉谷拳士内野手(22)が、持ち味の打撃でアピールした。1回に阪神岩田から左翼線三塁打を放つと、8回には高宮からチームにとってオープン戦第1号となる2ランを左翼席へ運んだ。パンチのある打撃で存在感を見せた杉谷だったが、笑顔はなかった。

 実は6回に、中堅守備で打球判断を誤って単打の当たりを二塁打にしてしまった。栗山監督から非難の視線を送られ「なんとか取り返したかった」と気を引き締めて打席に立った。結果、2ラン。「焦る、気を抜く、調子に乗る。僕のそういうところが、ダメなんです」。4打数2安打2打点という結果にも、反省を忘れなかった。

 この日は中堅手として出場したが、狙っているのは二塁のポジションだ。同期入団で同い年の中島や後輩の西川と、激しい定位置争いを続けている。守備では中島に及ばないが「総合力と声では負けない」と胸を張る。中島も、この日は4打数2安打。両者1歩も譲らないアピール合戦は、開幕まで続きそうだ。【中島宙恵】