ちょっと低空な打線も、超!ガツガツとは入れ替えない。24年ぶりに開幕カードを負け越したソフトバンクは今日2日から敵地で西武3連戦。連敗はともに1得点に終わったが、首脳陣は1日、打線のてこ入れを明確に否定。被災地への支援活動を今年も続ける4番ウィリー・モー・ペーニャ外野手(31)に爆発を期待した。

 開幕戦の快勝から一転、まさかの連敗を食らっても首脳陣はじっと打線の爆発を待っている。今季初のビジター3連戦を前に空路、東京に移動した藤本打撃コーチは、打線のてこ入れをしない方針を明かした。

 「監督が決めることだけど(入れ替えは)ない。松中もしっかり代打で準備をしている。まだ3試合だから。ペーニャはこの1週間で(調子を)取り戻してほしい」

 先発投手に応じて女房役は変わるが、先発野手の入れ替えは考えていない。開幕戦と2、3戦目で柳田と長谷川の打順こそ替わったが、顔ぶれは一緒。本多、今宮、内川、ペーニャ、ラヘア、松田と1番から6番までは不動だった。

 奮起が求められるのは中軸の外国人2選手だ。楽天3連戦で計3安打1打点。秋山監督は3月31日の試合後「だいぶ崩されているな」と表情を曇らせていた。特にペーニャは日本野球2年目の上積みが期待されている。

 発奮材料になりそうなのが被災地への支援計画だ。昨季は1本塁打につき2万5000円を東日本大震災の被災者に寄付。40本塁打に満たない場合は計100万円を送るとした。今季も継続するほか、関係者によれば「日本の子供たちのために何かできないか考えている」ようで、活動の幅を広げるつもり。メジャー時代から慈善活動に積極的だったタカの主砲は、バットでチームと社会に貢献したい。

 昨季は得点力不足に泣いてリーグ3位に終わった。シーズンは始まったばかりだが、心配の芽は早めに摘んでおきたい。【大池和幸】