日本ハム大谷翔平投手(18)が、球界のエースから“一流の極意”を学ぶ。8日、チームと一緒に空路、東京入りしたスーパールーキーは、今日9日楽天戦(東京ドーム)で先発する楽天田中将大との初対決に思いをめぐらせた。日本を代表するエース右腕の投球を間近で見ることは「投手・大谷」にも「打者・大谷」にも有益。“一流の二刀流”への肥やしにする。

 スーパールーキーが、胸躍る対戦を前に武者震いした。8日、楽天3連戦のため、チームとともに空路で北海道から東京入りした日本ハム大谷は「1年目から活躍しているし、WBCにも出ましたし、ずっと見てきた選手。楽しみです」。今日9日の試合で先発する楽天田中との真剣勝負に思いをはせた。

 11日に予定するイースタン・リーグ登板に向け、9日はブルペン入りする見通しで、途中出場の可能性も。対戦が実現するかは微妙だが「一流の投手。ある程度、球種を絞っていかないといけない。真っすぐは速いですし、変化球も切れがある。何を打つのか、しっかり考えて打席に入りたい」と、頭脳フル回転で勝負に臨む。

 これまで投球練習を行った日は、試合に出たり、出なかったりしているが「打席に立たなくても勉強できたらいい」と、各投手の癖や球種などのデータを意欲的に蓄積している。毎試合後、必ず自分以外の打者の映像もチェック。「球種もそうだし、高さやコースとかを確認しています」と、日々の研究も怠らない。栗山監督は「今はすべてのことが勉強。それを生かせる選手であるのは間違いない」と、大谷の学習能力の高さを評価し「彼ならやってくれるという思いを強めている」と伸び盛りの才能に目を細める。

 これまで8人の投手と対戦。中でも印象に残っているのが、ソフトバンク摂津のシンカーだ。「高校時代に投げる投手がいなかったですし、初めて見る軌道でした」。新たな発見が、投手としても、野手としても、大谷を成長させる。「(田中は)総合力がすごく高い。そう簡単に打てる投手じゃない」。大谷が“一流の極意”を、しっかりと授かるつもりだ。【中島宙恵】