<中日4-2日本ハム>◇15日◇ナゴヤドーム

 球界最年長、中日山本昌投手(47)が今季2勝目を挙げた。交流戦の勝利は5年ぶりで47歳9カ月の勝利は、09年工藤(横浜)の46歳0カ月を抜いて最年長。また、通算勝利数も杉下(中日)、村田(ロッテ)に並び歴代16位の215勝目となった。投げれば記録がついてくるおじさんの星が、交流戦連勝スタートの原動力になった。

 47歳という年齢を感じさせなかった。山本昌は立ち上がりから130キロ台の直球に変化球を織り交ぜ、1、2回を3者凡退のスタート。3回に1点を失うが、5回まで3安打、四死球なしという上々の立ち上がりを見せた。

 アクシデントが起こったのは6回。先頭陽岱鋼の打球が左足を直撃した。転がったボールを追いかけたが、間に合わず。治療のためにベンチ裏に下がると痛みが襲ってきた。「トレーナールームに行ってソックス下げたら腫れていた」。5回0/3を4安打2失点で降板を余儀なくされた。

 「悔しい降板だったので勝ちましたけど、なんかスッキリしない」。山本昌はそう振り返ったが、記録ずくめの今季2勝目。自身が持つ先発での最年長記録をまたも更新。交流戦の勝利は5年ぶりで47歳9カ月の勝利は、09年工藤(横浜)の46歳0カ月を抜いて最年長。また、通算勝利数も杉下(中日)村田(ロッテ)に並び歴代16位の215勝目となった。

 試合後、高木監督もベテランの投球を絶賛した。「ストライクがズバズバ入っていた。今日は最高のピッチングじゃない?

 あそこまで投げてくれたのが一番」。前回5日DeNA戦から中9日の登板だったが、その間は3度もブルペン入りして調整。「どうしてもボール球が続いてしまっていたので」と独自調整がこの日の無四球ピッチングにつながった。

 前日14日には高木監督とベテラン井端が、ベンチ内で激しく口論するシーンが、テレビで大映しになった。チーム内にも緊張した空気が流れていたが、山本昌の記録と交流戦の連勝スタートという明るい話題で雰囲気も変わってきそうだ。

 山本昌の左足の状態は問題なさそう。今中投手コーチも「状態見てだけど大丈夫じゃないかな」と話した。前日14日は44歳山崎がセ・リーグ最年長三塁打を放ってお立ち台に上がった。そしてこの日は47歳左腕。竜のおじさんたちは元気だ。