首位奪取につながる1000打点を。阪神新井貴浩内野手(36)は自然体を貫き、大記録を勝利に結びつける。史上39人目の通算1000打点へ王手をかけてから6試合打点がない。以前から「勝ちにつながる節目になれば」と話している主砲だけに、記録よりも、この間2勝4敗と勝利にけん引できていない事実が納得いかないはずだ。1000という数字への意識を否定し、「関係ない」という言葉に勝利への欲求を詰め込んだ。

 「確かに1000打点を達成されてきた方々、阪神なら藤村さんに山内さん、掛布さん、金本さんの名前を見ると、すごい記録なのかなとは思うけどね。でも、本当に関係ない。気にしていないよ」

 今日5日西武戦の舞台は倉敷。阪神移籍後は計5試合で19打数7安打の打率3割6分8厘、1本塁打、8打点と好成績を残し、09年には4打数4安打と大暴れした球場だ。しかも西武戦は前回の西武ドームで8打数4安打、7号2ランによる2打点を挙げた。

 福岡からの移動日だった4日はハプニングに照れ笑いした。新幹線で博多駅から東に向かうはずが、急いで乗車した便は鹿児島行き。すぐさま気づき、新鳥栖駅から引き返した。多少の時間と疲労を要したが、ある意味、厄落としはバッチリ!?

 首位巨人とは0・5ゲーム差。再び首位奪回するには、新井のバットが欠かせない。勝負どころでの一打を節目の記録につなげてみせる。