PとL、どちらがお好き?

 ソフトバンクが破壊力ある「ツープラトンDH」で2年ぶり4度目の交流戦優勝を飾る。打撃不振で2軍調整をしていたウィリー・モー・ペーニャ外野手(31)が今日12日ヤクルト戦で1カ月ぶりに復帰する。

 「落ちる前は何がだめとかでなく自分のスイングができなかった。今は去年以上の自分を出せる自信がある。今までできなかった仕事をするだけ。首脳陣もそう思って呼んだと思う」

 降格直前は追い込まれて外角の変化球に手を出すパターンが目立った。精神的な焦りから打撃を崩したが、1カ月でリセット。全体練習では弾丸ライナーを含む8本の柵越えを数えた。力強い打球と明るい笑顔も戻ってきた。秋山監督は「気持ちの部分だろう。(体の)反応はいいから」とうなずいた。

 「成績は残っているが、忘れて、新しいスタートとしてチームのためにやる」

 開幕から30試合で打率2割1分1厘、0本塁打、6打点。成績は度外視し、2度目の開幕を切る決意を示した。

 昨年21発を放った右の大砲が戦列に戻り、左の大砲ブライアン・ラヘア内野手(30)との共存が注目される。ラヘアについて秋山監督は「状態は悪くないが、2ストライクからあきらめが早い。淡泊だから三振が増えている」と下降気配が気になる模様だ。DHペーニャ、一塁ラヘアの併用案の一方、「相手を見てからだな」と相手先発に応じてDHを使い分ける可能性も示唆した。左投手なら年俸1億4000万円ペーニャ、右投手なら同1億8000万円ラヘアを起用するぜいたくな構想も用意した。

 交流戦は残り4試合。昨年チームを支えた助っ人の再合流でがぜんムードは明るくなってきた。【押谷謙爾】