広島は「野村ID野球」で上位進出をもくろむ。リーグ戦再開を前に、カウント別のデータを用いた投手ミーティングを行っていたことが21日、分かった。野村謙二郎監督(46)は常々ストライク先行の重要性を説いており、傾向をデータ化して示した。

 2ストライクに追い込むと被打率は1割台なのが、3ボールとなると出塁率が約6割になることが判明した。山内投手コーチは「野球をやっていれば分かることだけど、あらためて確認した」と説明。チーム防御率3・51も、昨季から約0・8も悪化している。6月に限ると四死球からの失点が目立ち、12試合で防御率4・33とほころびが出てきた。前田健やバリントンの離脱もあり、先発投手の白星はわずかに2つだ。野村監督は「先発がここからやってくれないといけない」と話す。16年ぶりのAクラス入りは、自慢の投手陣の奮起にかかっている。