初出場したオールスターゲームで大活躍した日本ハム大谷翔平投手(19)は、30日のロッテ戦(QVCマリン)から二刀流を再開させる見通しであることが23日、分かった。野手としては今日24日のオリックス戦(京セラドーム大阪)からスタメン出場する見込みだが、投手としての後半戦初先発は、1週間以上の間隔を空けて組み込まれることになりそうだ。

 大谷は、後半戦も「二刀流」でフル稼働する。後半戦がスタートする今日24日のオリックス戦から野手としてスタメン出場する方向。さらに投手としては30日のロッテ戦の先発が濃厚となった。

 大谷はこの日、中田、陽岱鋼らとともに、球宴第3戦が行われた福島から大阪のチーム宿舎へと移動した。疲労を考慮された球宴組は、全体練習の参加を免除され、各自静養にあてた。特に第1戦で投打をどちらもこなし、2戦目はフル出場、最終戦にも出場した大谷の疲労は大きく、栗山監督は「体の状態が心配。ちょっと疲れているし、投手については立て直してからになる。周囲が考えているより、遅いかもね」と気遣っていた。他のローテ投手との兼ね合いと疲労具合を見て、後半戦再開から1週間が経過した、30日ロッテ戦を「投手・大谷」の復帰戦に設定したもようだ。

 貴重な経験を、チームでの戦いに還元する。各球団の先輩たちの技術を学び、試合が終わった前夜(22日)は、中田と食事にも出かけた。大谷は「試合にも出させてもらえましたし、いろんな人のいろいろな部分を見ることができたので、(後半戦に)生きてくればいいとは思います。見ていてすごいなと思ったことを、まねしたり、取り入れていければいいです」。3試合で得たものを、無駄にはしない。

 チームは首位楽天と6・5ゲーム差の4位。パ・リーグは6球団が7・5ゲーム差の中にひしめく大混戦で、連覇の可能性は十分に残されている。「まずは最初の5試合(5連戦)が大事だと思う。勢いに乗っていければいいと思います」。衝撃度の大きい活躍でスカイアクティブテクノロジー賞と第3戦の敢闘選手賞を獲得した大谷だが、ファンを本当に驚かせるのは、まだまだこの先だ。【本間翼】