日本ハム大谷翔平投手(19)が挑戦している二刀流を小休止して一時的に、野手に専念することが分かった。明日10日ロッテ戦(札幌ドーム)で先発する予定だったが8日までに、首脳陣がキャンセルする方針を固めた。蓄積疲労の軽減とチーム戦略上の問題から先発ローテーションを外れ、次回登板を白紙にしてリセットすることになった。

 栗山監督が決断を下した。「いろいろ考えがある」と話していたが、方向性を出した。大谷は6日にブルペン入りして調整。7月30日ロッテ戦以来、後半戦2度目の登板に備えていた。だが8月に突入し、野手ではこの日まで16打数1安打の打率6分3厘と不調。その要因の1つが、球宴にも出場したことによる過度の疲労とみられていた。

 投手の負担をなくすことで、コンディション向上を目指すことが狙いのもよう。また投手としては発展途上で、育成の観点から抜てきを続けてきた。だがシーズン佳境で最下位に低迷するチーム事情も背景にある。大谷は登板6戦で無傷の2勝も、防御率は5・16。復調気配のエース武田勝ら実績ある先発の駒がおり、やや不安定な投手起用を一時、見送るのがチームと大谷の双方にとって最善との判断とみられる。

 この日は体調面も考慮されたためかベンチスタート。延長10回にプロ初の代走での出場機会だけだった。打撃不振だが「悪くはないと思う」と本人の感覚は悪くないだけに、一時的に野手専任となりそうだ。