左肩痛でリハビリ中の西武菊池雄星投手(22)が、復帰初戦を予定していた今日14日イースタン・リーグ日本ハム戦(西武第2)の登板を回避したことが13日、分かった。この日、西武第2の室内ブルペンで投球練習中にアクシデントが発生。左肩に違和感を訴え、わずか6球で切り上げた。今月末の1軍登板を目標にしてきたが、クライマックスシリーズ(CS)争いで苦戦が続くチームへの復帰プランは白紙に戻された。

 西武室内練習場のブルペンに緊張が走った。ミット音が突然やんだ。捕手を座らせて6球を投げた後、菊池が左肩を押さえた。「腕を振った後に少し違和感があったので、やめました」と自分でブレーキをかけた。投球を中断し、その場で2軍首脳陣と緊急会談。先発予定だった14日のイースタン・リーグ日本ハム戦は、大事をとって回避することが決まった。

 最後に登板した8月6日以来、39日ぶりの実戦復帰を目前に控えたアクシデントだった。左肩の状態について「投げようと思えば投げられるけど、100%で腕を振れないと試合では投げられない」と悔しさをにじませた。今後について話し合った潮崎2軍監督は「明日はダメだね。復帰を焦っていたところもあった」と将来を案じ、無理をする時期ではないと諭した。

 菊池は4年目の今季、前半戦で9勝をマークした後、左肩の炎症で8月7日に登録抹消された。約3週間のノースローで肩を休め、今月3日から投球を再開。週に3~4度ブルペン入りし、肩を作ってきた。並行してリハビリ治療のため、練習後は車で片道2時間かかる病院に通った。担当医と相談しながら、順調な回復ぶりを見せていた直後の出来事だった。

 菊池離脱後の西武は失速し、借金2で4位。CS争いで苦戦をしいられている。菊池は「チームに迷惑をかけているので、少しでも力になりたい。今年1、2試合投げられれば」と、今季中の復帰にこだわりを持つ。左肩の状態次第だが、今月末を目指していた1軍復帰は早くても10月以降にずれ込む。エース候補の将来を考えれば、来季以降に向けて無理をさせない選択肢も出てきそうだ。